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《特別企画》国際親善試合 フットサル日本代表対アルゼンチン代表戦レポート

[投稿日] 2018.2.6


現在AFCフットサル選手権チャイニーズ・タイペイで戦うフットサル日本代表は、1月25日、28日に前回のW杯王者のアルゼンチン代表と激突した。そのうち1月25日に東京・大田区総合体育館で行われた第1戦に筆者並びに菊地カメラマンのFutsalstyle取材班が客席ながら現地に乗り込んだので、簡単ながらレポートを作成した。

この日の東京は極寒。東京の最低気温が-3℃とも-4℃とも言われ、府中市では-8.4℃を記録したという。このように歴史的な寒波に見舞われたこの日の大田区総合体育館は周囲は3日前の大雪の名残りを残すものの、フットサル日本代表への期待値にあふれ、平日にも関わらず、チケットはソールドアウト。2000人以上を超えるフットサルファンが会場に足を運んだ。

試合は開始7秒で左サイドでボールを受けた10番のクリスティアン・ボルットがゴールを奪い、アルゼンチンが先制する。出鼻を挫かれた日本だったが、早いパス交換から星翔太、皆本晃が枠内にミドルシュートを放つ、しかしいずれもアルゼンチンの守護神・ニコラス・サルミエントの好守に阻まれる。さらに日本は15分に、ハイプレスからボールを奪った室田祐希がゴレイロを引き付けて、ヒールパス。無人のゴールに走りこんできた清水和也がシュートを放つも、左に外してしまい、決定機を逸する。するとアルゼンチンは17分にセットプレーから右サイドでパスを受けたルーカス・ボロ・アレマニーがミドルシュート。一旦はGKに阻まれるも、こぼれ球をアレマニーがそのまま押し込みゴール。追加点を挙げると、18分にはアラン・ブランディが高い位置でボールを奪うとDF2人を交して、ファーにパス。それをルシアノ・アベリノがダイレクトで合わせゴール。3対0とし、前半を終了する。

後半、日本はGKを先発の関口優志からピレス・イゴールに変更。そのイゴールが守備で大当たりを見せる。後半10分には先のW杯決勝戦でも第2PKを決めているレアンドロ・クッソリーノのハーフ付近からの正面へのFKを片手で止めれば、後々にはそのクッソリーノの第2PKを前進してコースを狭めて、ゴールを防ぐなど得点を許さない。しかし13分に前掛りになった日本に対し、ロングパスで裏を突いたアルゼンチンは左サイドでボールを受けたブランディがシュート。それが決まり4対0とリードする。その直後に日本も清水のヒールパスに左サイドから走りこんだ吉川智貴がシュートを決めて1点を返すと、パワープレーからGK吉川のフェイントパスを受けた清水が豪快にミドルシュートを決めて2点差に詰め寄るも、反撃及ばず。4対2でアルゼンチンが勝利した。

試合後、日本代表のブルーノ・ガルシア監督は「いろいろな多くの局面で私たちが支配したゲーム」と日本選手の健闘を称えつつも、アルゼンチンの強さを声に出さざるを得なかった。それは“効率性と確実性”。「彼らは非常に競争力の競争力のある強さを持っており、確実、効率の高いゲームがいつもできます。だから、世界チャンピオンになっています」と賛辞を惜しまなかった。この試合の筆者のアルゼンチンの印象も上手い、強い、そして判断力が高いだ。南米特有の遊びの部分は一切なく、先制点もそうだが、チャンスとあらば相手の隙を突いて、一気に得点を確実に決める。そして2点は取られたもの、相手の良さや勢いを封じるようなディフェンス。ポジションは決まってはいるものの、間違いなく代表選手すべてがFPならばどこを任されても高いレベルでの判断力やハイパフォーマンスができる個々のテクニック。たぶん何度試合をして、僅差までは迫れても、勝つのは厳しいのでは? と思わせられるようなフットサル偏差値が高水準な戦い方をするアルゼンチン。だからこそ先のW杯で大本命のブラジルやスペインがトーナメントで敗退していく混沌とした中でも確実に決勝に進出し、ロシアを5対4で破り、優勝した。ただ今回、国際親善試合とはいえ、そのW杯優勝メンバーを7名も送り込んできた事には頭が下がる思いだ。その3日後に行われた富山での試合では4対1で敗れ、リベンジできなかった日本代表ではあったが、この2連戦は今行われているAFCフットサル選手権やその先に控える次のW杯に向けて、大きな収穫や機会点になったのではなかろうか。

そんな中で、この試合で筆者が気になった3人の選手をピックアップ。この試合の振り返りも込めて、今後の注目して頂けたら幸いだ。


アルゼンチン代表GK ニコラス・サルミエント

2016年に行われたコロンビアW杯では全試合に出場。アルゼンチンの初優勝に貢献し、大会の最優秀ゴレイロに選ばれたまだ25歳の若き守護神。この試合でもポジショニングはもちろん、キック、スロー、セービングなどどれをとってもワールドクラスのプレーを随所に見せる。凄かった場面を挙げるときりがないが、後半12分に星翔太へのピヴォ当てからのヒールシュートの対応はその極地。星にパスが渡った瞬間にそれまで大きく見せていた体を、プロゴルファーの石川遼やカミロ・ビジェガスがパターの前にグリーンで芝目を読むよむように低く構え、不意を突かれたはずのヒールシュートをいとも簡単にセーブしてしまった。こんな選手が所属するイタリア・パルマでは2ndゴレイロというから恐れ入る。とはいえ、彼のこの試合で見せたプレーの一挙手一投足は日本人ゴレイロにとって大いなるお手本になったはずだ。


アルゼンチン代表FP アラン・ブランディ

先のコロンビアW杯にてロシアとの決勝戦で2ゴールを挙げ、アルゼンチンを初優勝に導いたテクニシャン。この試合でもW杯決勝で見せたテクニックをいかんなく発揮する。前半18分に日本のカウンターのボールをすぐさま奪い、DFを2人をかわしながら、ファーの味方へのほぼゴールに近いアシストをすると、後半にはロングパスにトラップとボールの置き場所だけでDFをかわし、左足で4点目のゴールを決めた。それだけでなく守備も献身的に動き、日本のシュートや決定的な場面に最後まで足を延ばしてカットするなど、攻守に渡り勝利に貢献。まさにファルカンやリカルジーニョなど卓越したスーパースターがいなくてもW杯を優勝したアルゼンチンの戦い方の象徴のような選手だ。


日本代表FP 清水 和也

20歳で日本代表の主力に成長した若武者はこの試合では、前半に室田のヒールパスで無人になったゴールへのシュートは外したものの、その後はそれを払拭するかのように大活躍。0対4で迎えた後半14分には前線でのボールキープからのヒールパスで吉川のゴールをアシストすると、パワープレーからGK吉川のパスを受け、豪快にミドルシュートをゴールネットに突き刺す。そして富山で行われたアルゼンチンとの第2戦でも先制点を挙げるなど、そのポテンシャルの高さを大いに発揮し、国際レベルの選手である事を国内外にみせつけた。フウガ発、日本が誇る若き才能がこれからどこまで進化するのか、これからも清水和也に目が離せないだろう。

あとがきにて
2018年に入り、カズこと三浦知良のフットサルでのW杯出場以降、ここ数年に渡り大きな話題が少なかったフットサル界に注目される出来事が続いた。1つは2018-2019年のシーズンからFリーグの2部制の導入、そして1部制としては最後のシーズンとなった今季、名古屋オーシャンズが10度目の優勝を決め、そしてそのFを目指す形でフットサル界の古豪であり、様々なFリーガーを輩出してきたファイルフォックス府中が八王子にホームタウンを転移した。そんなフットサル界のうねりに新たな光が当たりつつある中で今回の国際親善試合のアルゼンチン戦。東京では平日に2012人、そして富山では3168人もの観衆を集めた。もちろん相手が前回のW杯王者が相手だったということもあるが、フットサル自体がプレイするだけのスポーツから会場に足を運んで観るスポーツへと徐々に変わってきつつある。その証拠として親善試合両日ともチケットはソールドアウトになった。そんな観衆の前で日本代表は敗れはしたものの、その期待値に違わぬプレーを随所に見せた。この勢いでAFCフットサル選手権も優勝して欲しいし、その先に目指す次のW杯への本戦出場も勝ち取って欲しい。そうつなげなければアルゼンチンと善戦したことも、フットサル界への追い風も無くなり、また暗黒時代に戻りかねないのだから。逆に次のW杯に出場した時にまたアルゼンチンと戦ったり、強豪と戦った時に今回の結果を払拭できるような結果をもたらせれば、間違いなくフットサルは会場に足を運んで選手を応援するスポーツになり、その選手に憧れてよりフットサルがポピュラーなスポーツになる。2連敗はしたもののその時に今回のアルゼンチン戦の意義があった。そう信じてる。


文:舘野 秀行

写真:菊地 尚哉(一部、舘野自身が撮影したのも使用)




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